8月8日(木)西部公民館で王子新町ふれあいサロン(代表=長誠さん)が行われ「お口の健康教室」が開かれた。講師は大分市長寿福祉課の高橋浩美さんと谷岡恵美子さん。「お口から始める健康づくり」として、お口の働きや生活不活発病、歯周病とからだの病気、誤嚥性肺炎、口腔衛生(歯磨きと入れ歯)などのお話を聞き、健”口”体操などを指導してもらった。
お口の働きの中でも大切なことに「よく噛んで唾液を出す」という働きがある。弥生時代には50分かけて4千回も噛んで食事をしていたが、現代人はたった11分で6百回くらいしか噛まないで食事を済ましているという。柔らかい食べ物ばかりを噛まずに食べるので肥満や生活習慣病、歯周病の原因になることも。そこで、噛んで食べるものを食事に取り入れ1口で30回噛んで食べるよう勧められている。よく噛んで食べると満腹中枢が刺激されて必要以上に食物を摂取することがなくなり、唾液が十分に分泌されてお口の中を掃除してくれるそうだ。また、唾液を出すには噛む以外にもマッサージをしたり、梅干を見たり思い浮かべたりするだけで唾液が出てきたり(条件反射)、レモンや柑橘系の入浴剤を使用して入浴することで発汗と共に唾液を出す作用も促したりすることが出来るという。
お話の休憩に「リラックスタイム」では、高橋さんとご友人の松平里美さんが作った「雨あがり」という曲にのせてパネルシアターがあった。「雨あがり」という曲は歌いながら、「深呼吸」や「首の体操」、「うーいー体操」、「ぶくぶく体操」、「唾液腺マッサージ」、「パタカラの発声」などのお口の体操にもなるように作られている。
「深呼吸」…鼻から大きく息を吸い、口から細く長く吐く。これをおなかに手を当ててゆっくり行う。
「首の体操」…首の周りの筋肉の緊張をとり、飲み込みやすくする体操。①ゆっくり後ろを向くように左右を見る。②肩につくように首を左右にゆっくり倒す。③首を前に倒し左右にゆっくり動かす。
「うーいー体操」…口の周りの筋肉を鍛え、食べ物が口からこぼれ落ちるのを防ぐ体操。口をとがらせ「うー」、口を横に引き「いー」と声に出して言う。
「ぶくぶく体操」…口の周りの筋肉やほほの筋肉を鍛える体操。左右のほほを片方ずつ交互にふくらませる。
「唾液腺マッサージ」…唾液腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺)をやさしく刺激し唾液をたくさん出してお口の渇きを防ぎ、食べ物を飲み込みやすくするマッサージ。【耳下腺】指全体で耳の前、上の奥歯の辺りを後ろから前の方へ円を描くようにマッサージする(10回)。【顎下腺】あごの骨の内側の柔らかい部分を奥から前の方へ5ヶ所押す(5回)。【舌下腺】両手の親指を揃えて、あごの下から軽く押す(10回)。
「パタカラの発声」…「パ」「タ」「カ」「ラ」の発音は唇や舌の動きを良くする。