大分西部公民館で西部地区人権教育講演会が開催された。主催は大分市西部地区人権教育推進協議会。
講師は助産師の内田美智子さん(大分県竹田市出身)現在は内田産婦人科医院勤務の傍ら、思春期保健相談士として思春期の子どもたちの悩みを聞くなど、全国で講演活動をしている。演題は「いのちをいただいて、つないで、育む」~未来に残せる 大切なもの~。
【講演内容メモ】
先日のオリンピックで女性が活躍していた
日本の女性も大活躍だった
宗教上の理由で制約を受けて出場していた女性もいた
日本の女性は自由に見える
自分の意思で就職できる 結婚できる
現代の日本社会で果たして女性や子どもの人権は守られているのか
国連の子どもの権利条約に日本政府が長く批准してこなかったのは
「日本では子どもの人権は当然守られている」としていたから
本当に日本では子どもの権利が守られているのか
子ども自ら権利を放棄しない 権利を奪っているのは大人
行動を変える、状況を変える
すぐに日本、社会は変えられないが、子どもの未来は変わる
助産師33年2700人の赤ちゃん、いろんな子ども、お母さん
どんな風にうまれたのか
生の反対は死ではなく産まれないこと
人はそこにいるだけで価値がある
出産後のお母さんの感想
死産のお母さんの話
母は、父は、どう生きるか
子どもはいずれ一人で生きていく
生と性と食のつながり
買ってきたお弁当
愛情というふりかけ
「ごちそうさま」という子、「また(買ってきた)弁当」という子
(内田さんの活動は)性教育から始まった
いのちをかけてうまれてきた子どもの命を奪うもの
(主な)死因
0~4歳先天奇形や染色体異常
5~9歳不慮の事故
手を離すから、目を離すから
10~14歳不慮の事故 車、水
15~19自殺
ニュースになるのは中高生の自殺、でも一番自殺数が多いのは大学生のころ
何をしても埋もれていく、誰からも声をかけられない
2人の娘さん(26歳と23歳)のそれぞれの友達が相次いで自殺し、
娘から電話で何で助けてやれなかったのだろうと嗚咽を聞くと親も惑う
子どもたちの命をつなげていくために何をしていくのか
食
まともに食べてきた子は(内田先生のところに)来ない
買ってきたお弁当、菓子パン、カップラーメンは食べたけど「ごはん」ではない子どもは言う
ご飯をきちんと食べさせること
赤ちゃんに乳を飲ませない
赤ちゃんのために犠牲になりたくない、我慢したくない
赤ちゃんにがんばらなくていいよと言っている様なもの
離乳食指導で
おかゆを作ったことが無い今どきのお母さん
私たちが子どものころ風邪を引いて熱を出すとお母さんがすりおろしりんごを食べさせてくれた
今ではおかゆもすりおろしりんごも売られているもの
何もできないまま大人(お母さん)になっていく子ども
最近の若いお母さんたちの食卓
彼女たちを責めることは私たちにはできない、私たちがそういう風に育ててきたかもしれない
朝
スポーツドリンク、菓子パン、チョコ菓子、シュークリーム、ヨーグルト
2歳児の歯、乳歯、虫歯、溶ける歯
うがいと歯磨きが必要
買ってきた弁当、冷凍食品、給食が唯一の栄養源、宅配のピザ
塩は防腐の役割
減塩食品には別の防腐剤が入っている
便利なものを受け入れてきた結果失ってしまったものがある
家族の勝手でしょ!(岩村暢子著)
ケイタイ、スマホは小さなパソコン
大分県はスナック菓子消費量日本一
九州思春期研究会
腹のひもじさ、心のひもじさ
幼稚園のお弁当事情
お弁当の日が少ない幼稚園の方が人気
小中学生では給食が出る
高校では忙しいからとお弁当を作らない
お弁当を作るのがめんどくさい
子どもを育てるのがめんどくさい
お父さん
食べさせてやっている
食べさせてもらっている
おいしいといえば、ほめられれば、(つくりがいがある)
何を口の中に入れているのかを知ることは大事
子どもはなおさら
自分の口に入るもの、大切な人の口に入るもの
いのちをいただいていのちをつなぐ
食べるとは生きること、生きることは食べること、食べれば元気になる
湯豆腐の話(麒麟)
巻き寿司の話
妻の手料理
私たちは何をどう食べるか、子どもたちに何をどう食べさせるか
ものの無いころは‘手’を加えて食べさせていた
便利な世の中になって‘手’を使わずに食べさせることができるようになった
運動会に買ってきた3段のお重弁当
子どもと運動会のお弁当を食べるのはせいぜい中学生くらいまで
あるお母さんが毎年作っていた運動会のお弁当を高熱で作ることができないかもしれないのといったら、そのお母さんの姉と母親がつくってくれた。そのお母さんも何とか作った。運動会にお弁当のお重が3つ並んで、子どもたちは大喜び。ふたを開けたら、3つともおんなじお重だった。母が作ってくれたものを姉も作ってそのお母さんも作っていた。たぶん子どもたちもおんなじお重を将来作るだろう。
いのちをいただく
ある人は大人になって就職するまで自分の出自を知らなかった。
その方の2人の息子さんどちらも大人になって望んで父親と同じ職に就いた。
娘さんは介護福祉士に就いた。
最期に会った人が私であってよかったと思ってもらえるように仕事をするという点で共通している。
つないでいくいのち、残されたいのち
ある2人のがんをわずらった女性の話
子どもが一人で生きていけるように育てるために生きた
子どもを産み、育てていく中で伝えていかなければならないことがある
親は子どもより先に死んでしまう
子どもに何か残さなければならない
リンク
内田美智子http://www.ruralnet.or.jp/ouen/meibo/433.html
内田美智子先生 講演情報のご案内http://www.seishun.co.jp/uchida/
【福岡・行橋市】内田美智子(うちだ・みちこ)助産師、内田産婦人科医院 …(西日本新聞)http://www.nishinippon.co.jp/nnp/lifestyle/shoku/koushi/k01/post_33.shtml