社会戯評 『春日かけ橋』平成23年4月号♪
「話し二つ」?
1955年、ある田舎の中学校を卒業した。
その同級会が10年ぶりに開催された。
久しぶりに会い健康を讃えながら、
「お互いに老けたなあ~ところでアンタいくつになったな」
と問われ、唖然???・・同級生だから年齢は同じのはず。
「老けたどころか少々物忘れが始まったのかと思った」
とは、出席した友人の話(笑)
神社にお参りすると
「無病息災」のお守り札が貰える(有料で)。
誰しも病気一つなく何時までも健康でありたいと願うのは人の常である。
ところが、
お寺に行くとお坊さんは「一病息災」とおっしゃる。
「一つぐらい持病を持っていた方が、
いつも身体に気を付けて医者にかかっているので
かえって長生きする」ということらしい。
高齢になり毎日薬とは縁が切れない生活をしていると
一病や二病息災の方が有難い。
友人と会って会食するにも、老人クラブに行っても
最初の話題は病気と薬の話。
それぞれ食事の前に飲んだり後だったり忙しい。
忘れでもすると
帰ってまた小言を聞く羽目になる。
しかし、今流行(はやり)の「無縁社会」ならぬ
「有縁社会」で過ごしていると思えば
小言の一言二言など何の其の!
(立井大楠)
2011年4月号