社会戯評 『春日かけ橋』平成22年7月号♪
今年は「国民読書年」
地元の新聞社から王子中学校に「夢文庫」として本と書棚が贈られ、
「活字に触れ、人間として大きく成長してください」と言葉が添えられた。
そういえば今年は「国民読書年」である。
最近、とみに活字離れが懸念される中、文字・活字によって
「この豊穣で深遠な知的遺産を受け継ぎ、さらに発展させ、
心豊かな社会の実現につないでいく」と平成20年6月に衆参両院で決議された。
にもかかわらず、関係機関の旗振りが弱いのか、運動が一向に盛り上る気配がない。
地域や学校によっては「読み聞かせ運動」「朝の10分間読書運動」
「ブックスタート運動」といったボランティアによる読書活動を進めている先進例もある。
しかし、地域社会、学校、家庭の三者が一体となった読書運動は見当たらない。
大分市 は行政当局の好みのせいかスポーツ振興には力が入るが、
文化活動、特に、読書といった掛け声は聞かない。
とするなら、各地域の自治会、公民館、PTAなど関係団体協力のもと
「じゃあ、読もう。」(国民読書年のキャッチフレーズ)を掲げ、
住民一人ひとりが多くの良書に触れ、
読書の楽しさを実感する多彩な活動が展開できないものだろうか?
(立井大楠)2010年7月号