社会戯評 (春日かけ橋平成22年6月号掲載)
「運転マナー」が悪い?
県外友人の話や読者欄の声を受けて、
「大分県は運転マナーの悪さでは〝定評〟」と、
昨年秋と今春の2回、地元紙に論説委員の記事が載った。
「悪さで定評」という言葉で指摘されると県民の1人として些か抵抗を感じる。
大分は本当に運転マナーがそんなに悪評なのだろうか。
混雑する都会やのんびりする田舎では
少々の違いはあるだろうと予想はするが、
他県に出かけて
運転マナーが大分より良いと思ったこともないし、
反対に大分が突出して悪いと感じたこともない。
要は運転慣れした道路かどうかの違いではないか、
と思うがどうだろう?
それにもかかわらず、
大分県の運転マナーの悪さは定評などと
感ピューターで一刀両断するのは、
大分県民の品格を貶めはしないか心配だ。
大分県は国体の来県者を「もてなしの心」で迎えようと、
「交通マナーアップ運動」の展開など、
県民挙げての運動を推進してきた経緯もある。
それでも他県に比べてまだ悪いというなら
県民生活の安定、豊かな精神形成のどこかに
至らぬところがあるのかも知れない。
あるいは道路体系や設計、信号機の設置等に
他県に劣るところでもあるというのか。
大いに議論を盛り上げ運転のマナーアップを図ろう。
(立井大楠)2010年6月号